蓄熱暖房の電気代、これまでの家と比べてみて高いのか?安いのか?

これから蓄熱暖房の導入を検討されている方は、電気代がどのくらいかかるのか気になっていると思います。
前回、この蓄熱暖房の電気代について、

「我が家の感覚としては安いと感じています。」

と書きました。
それは家の中すべての場所が温かいとか、24時間暖かいとか感覚的な面から、多少電気代が高くても問題ないという個人的な感想です。

そして、今回は別の視点から、

これまで住んできた家(新築の鉄筋コンクリートのマンション、新築2階建ての戸建賃貸)との光熱費比較をしてみたいと思います。

こんにちは、共働き夫婦 です。
 
 
 
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まずは、我が家がこれまで住んできた家のスペックをご紹介します。

(1) 平成13年新築 鉄筋コンクリート8階建の6階 2LDK 60m2(約18坪)

(2) 平成23年新築 木造軸組み2階建て       3LDK 78m2(約23.5坪)

(3) 平成26年新築 木造枠組み2階建て       4LDK 100m2(約30坪)
                       吹抜含むと 110m2(約33坪)
 
 
(1) ➡ (2) ➡ (3) と、約20m2(約6坪)ずつ広くなっています。
 
 
次に、断熱に影響しそうな構造や設備について

(1) 鉄筋コンクリート、窓(シングルガラス、アルミサッシ)

(2) 木造(軸組み、通常断熱材)、窓(ペアガラス、アルミサッシ)

(3) 木造(2×4、通常断熱材)、窓(LOW-E断熱ガラス、樹脂サッシ)、住家(24時間熱交換換気システム)
 

構造体の断熱性能としては、低い順に、 (2) ➡ (3) ➡ (1) だと思いますが、

見落としがちな点として、窓の断熱性能があります。
 
 
どんなに構造体の断熱性能や気密性を上げても、窓から出入りする熱量は相当な量です。
また、結露の有無もガラスによって全然違います。
 
 
(1)は、平成13年新築当時から住み始めて、初めてのRC建築だったので、冬暖かく、夏は涼しい部屋に感動しました。
しかし、住んでいると少しずつ欠点も見えてきました。それは冬の環境についてです。冬もエアコンを付けるとすぐに温まり、温度に関しては大きな不満はありませんでしたが、それでも窓の近くはかなり寒かったです。
そして、冬場の結露は凄まじく、毎日窓を拭いた水は、1L近くあったと思います。
こんな状態だとカビも発生するので環境にもよくありませんね。
構造体と窓ガラスの断熱性能の差が大きすぎて、このような大量の結露につながったのだと思います。
 
 
(2)も、平成23年新築当時から住み始めた家ですが、賃貸専用の普通の家なので、断熱性能は普通です。しかし、窓はペアガラスだったので、窓際の寒さや結露は減少しました。
ただ、いくらベアガラスでも、アルミサッシだったので熱を伝えやすく、アルミから結露が発生し、ガラス面にも少し結露が広がっていきました。自分で家を建てるなら、窓の断熱対策はもっと必要だと考えました。
 
 
(3)は、これまでの欠点をなくすように建てたマイホームです。2×4(ツーバイフォー)工法なので、断熱&機密性は、(2)の家よりは少し有利ですが、断熱材は普通(ロックウール)で、施工中に気密に効きそうな場所のみ発砲ウレタンを充填してもらいました。
 
 
これまでの不満を解消すべく、ガラスを断熱用のLow-Eガラス、サッシを樹脂サッシにしましたが、その効果は絶大だと思います。
これにより、窓際での寒さも、これまでの家に比べると明らかに減少し、結露は全く無くなりました。
トリプル樹脂サッシなどにすれば、さらに効果が高まると思いますが、地域性とコストを考えてこの窓を選びました。
 
 
また、24時間熱交換換気システムの効果もあり、室内環境はすこぶる快適になりました。
 
 
さらに、電気代に大きく影響しそうな設備について

(1) 冷暖房:エアコン、給湯:ガス(都市ガス)

(2) 冷暖房:エアコン、給湯:ガス(都市ガス)

(3) 冷暖房:蓄熱暖房、エアコン(主に冷房)、給湯:エコキュート(電気)

上記、3戸とも、ファンヒーターなどの灯油器具は使用していません。

では、さっそくある1年の光熱費を見てみましょう。
 
 

(1) 平成13年新築 鉄筋コンクリート
H21年 ガス 電気 合計
1月 9,696 9,981 19,677
2月 9,519 9,379 18,898
3月 8,987 7,930 16,917
4月 8,556 7,276 15,832
5月 5,664 4,252 9,916
6月 5,167 3,415 8,582
7月 4,113 3,707 7,820
8月 3,662 5,151 8,813
9月 3,174 4,268 7,442
10月 3,604 3,357 6,961
11月 5,168 3,726 8,894
12月 6,551 4,168 10,719
合計     140,471
(2) 平成23年新築 木造軸組2階建
H25年 ガス 電気 合計
1月 8,363 13,080 21,443
2月 7,811 12,343 20,154
3月 8,706 11,039 19,745
4月 7,774 8,356 16,130
5月 7,710 8,760 16,470
6月 5,348 6,416 11,764
7月 4,862 6,744 11,606
8月 3,524 9,391 12,915
9月 2,929 8,660 11,589
10月 4,102 7,396 11,498
11月 5,404 7,571 12,975
12月 6,164 7,662 13,826
合計     180,115
(3)現在の家
H27年度 電気
1月 29,768
2月 24,455
3月 20,874
4月 12,636
5月 8,714
6月 6,491
7月 8,004
8月 12,398
9月 8,226
10月 8,343
11月 7,951
12月 14,615
合計 162,475

どうですか?

1月や、2月の電気代だけみると現在の電気代は高いですが、トータルでみると決して高くないと思いませんか?

蓄熱暖房が高いのは間違いありませんが、オール電化にしたことで、給湯がエコキュートになったことも、トータル費用には大きく効いています。
これまでも都市ガスだったので、それほど高いわけではありませんが、エコキュートにしたことで、給湯費は半額以下になっていると思います。

前回も書きましたが、我が家は、西日本の比較的温暖な地域で、最も寒い2月でみても
日平均気温  7℃
平均最高気温 11℃
平均最低気温 3℃
という環境です。
 
 
もっと寒い地域に住んでいる方なら、断熱性能をもっと高めるとか、エアコンと併用も考える必要がありますし、電気代も全く異なると思います。
 
 
環境が近い地域の方であれば、同じような運用が可能だと思いますので参考にしてください。
 
 
皆さんが言われているとおり、冬の電気代が高いのは間違いありませんが、年間の電気代(光熱費)でも比べてみる必要があります。

知り合いの家でも、新築で蓄熱暖房を設置していますが、冬の電気代が3万円だったので、使うのをやめてファンヒーターにしたそうです。私はもったいないと思っています。
ぜひ、皆さんもトータルコストで見てみてください。

ここで、我が家で導入した蓄熱暖房機をご紹介
  
『 Dimplex ユニデール VUEi 80JW 』

という機種です。
 
 
一般的な蓄熱暖房では最も大きな容量です。

もし蓄熱暖房の導入を決めているのであれば、エアコンもそうですが、出来るだけ容量の大きなものを導入することをお勧めします。

蓄熱暖房も、まだ蓄熱量100%で運転したことはありません(日中の最高気温が0℃の時でも蓄熱量90%程度までしか上げませんでした)。
エアコンも7kwタイプを設置していますが、夏季にフルパワーで運転するのはほんの一瞬です。

エアコンについては、冷やしたり温めたりする間(運転開始直後)が最も電気代を消費します。

その時間を短くすることで、電気代を節約できます。
車に例えると、発進時に最も燃料消費がおおきくなります。その領域を電気+モータを使用することでハイブリッド車の燃費は良くなっています。
なので、容量の大きなエアコンで一気に冷やすことで電気代を節約することができます。
 
 
エアコンについては、夏場の熱い室内を冷やす為に大きな電気を消費します。
そこで、昨年24時間付けっぱなしだと電気代はどのくらいになるのか?という実験を3日間(金曜の朝~月曜の朝)程実施してみました。

正確な数値は控えていませんが、付けたり消したりする運転とあまり変わりませんでした。

今年は、もっと長い期間で、正確な電気使用量で実験してみたいと思います。当然、このサイトでご紹介する予定です♪
 
 
 
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